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1本でも無電柱化
都心型開発の無電柱化
- 無電柱化推進法・条例
2023.02.28 | テスト
災害の防止、安全・円滑な交通の確保、良好な景観の形成等を図るため、無電柱化(※)の推進に関し、基本理念、国の責務等、推進計画の策定等を定めることにより、施策を総合的・計画的・迅速に推進し、公共の福祉の確保、国民生活の向上、国民経済の健全な発展に貢献。 (※)電線を地下に埋設することその他の方法により、電柱又は電線(電柱によって支持されるものに限る。以下同じ。)の道路上における設置を抑制し、及び道路上の電柱又は電線を撤去することをいう
1.国民の理解と関心を深めつつ無電柱化を推進 2.国・地方公共団体・関係事業者の適切な役割分担 3.地域住民が誇りと愛着を持つことのできる地域社会の形成に貢献
1.国 :無電柱化に関する施策を策定・実施 2.地方公共団体 :地域の状況に応じた施策を策定・実施 3.事業者 :道路上の電柱・電線の設置抑制・撤去、技術開発 4.国民 :無電柱化への理解と関心を深め、施策に協力
基本的な方針・期間・目標等を定めた無電柱化推進計画を策定・公表 (総務大臣・経済産業大臣等関係行政機関と協議、電気事業者・電気通信事業者の意見を聴取)
都道府県・市町村の無電柱化推進計画の策定・公表(努力義務) (電気事業者・電気通信事業者の意見を聴取)
1.広報活動・啓発活動 2.無電柱化の日(11月10日) 3.国・地方公共団体による必要な道路占有の禁止・制限等の実施 4.道路事業や面開発事業等の実施の際、関係事業者は、これらの事業の状況を踏まえつつ、道路上の電柱・電線の新設の抑制、既存の電柱・電線の撤去を実施 5.無電柱化の推進のための調査研究、技術開発等の推進、成果の普及 6.無電柱化工事の施工等のため国・地方公共団体・関係事業者等は相互に連携・協力 7.政府は必要な法制上、財政上又は税制上の措置その他の措置を実施
無電柱化推進計画の取組みのひとつである『新設電柱の抑制』について、令和4年4月に関係省庁連絡会議(国土交通省・資源エネルギー庁・総務省)でとりまとめられ、令和4年度の新設及び撤去本数の調査結果が公表されました。
引用:総務省 新設電柱調査結果概要データ
少しずつですが、新設電柱の数が少なくなってきているのでしょうか。今後も継続的にデータを確認していきたいと思います。
東京都の無電柱化計画案に続いて、国土交通省が無電柱化推進計画案を発表しました。 これまで抽象的な表現の多かった推進計画ですが、今回は、具体的な目標や場所施策などが明記されています。 この無電柱化推進計画の特徴は5つあります。
出典:国土交通省HP
5つの特徴の1番目は、基本的な方針です。一番最初に「取り組み姿勢」として、 【増え続ける電柱を減少に転じさせる歴史の“転換点”とする】 とかなり、大胆な表現で、この現状(電柱大国)を打破するという強い意志が見て取れます。そのあと、「進め方」として、「適切な役割分担」、「国民の理解・地域住民の意向」なども明記されており、国を挙げての推進という無電柱化推進法の主旨をしっかり、落とし込んだ内容となっています。
2番目は期間です。これまでは4年、または5年となっていましたが、今回は18年度から20年度と東京五輪に合わせたのか、3年というやや短い時間となっています。おそらく、これからの無電柱化の加速する展開(技術革新・低コスト化・規制緩和等)に対応するために短めにしたのではないかと想像できます。
3番目は目標です。ここで、これだけ具体的な数値目標が出されたのはおそらく初めてのことだと思います。4つのカテゴリーに分けて、①防災では、都市部内の第一次緊急輸送道路の無電柱化率を34%から42%に、重伝建地区では26%から74%と大幅な目標設定となっています。
4番目は、「講ずべき施策」として、「1、多用な整備手法、コスト縮減」、「2、財政的措置」、「3、占用制度の的確な運用」、「4、関係者間の連携強化」となっております。特に3の占用制度は【外部不経済】を反映させるべきという内容になっており、これまでにない、斬新かつ、正統なストロングスタイルの運用になることが期待されます。また、関係者間の連携強化は、電線管理者が大きな役割を担うと思われます。
5番目は、「施策を迅速に推進するため」ということで、「広報活動」や「技術支援」などが挙げられています。
1.取り組み姿勢 ・増え続ける電柱を減少に転じさせる歴史の転換期とする 2.進め方 (1)適切な役割分担による無電柱化の推進 (2)国民の理解・関心の増進、地域住民の意向の反映 (3)無電柱化の対象道路 ①防災②安全・円滑な交通確保③景観形成・観光振興④オリンピック・パラリンピック関連 (4)無電柱化の手法 ①地中化方式: 電線共同溝方式、自治体管路方式、要請者負担方式、単独地中化方式 ②地中化方式以外の手法: 軒下配線方式、裏配線方式
2018年度から2020年度までの3年間とする。
①防災 [無電柱化率] ・都市部(DID)内の第1次緊急輸送道路:34%→42% ②安全・円滑な交通確保 [無電柱化率] ・バリアフリー化の必要な特定道路:15%→51% ③景観形成・観光振興 [無電柱化率] ・世界文化遺産周辺の地区を代表する道路:37%→79% ・重要伝統的建造物群保存地区を代表する道路:26%→74% ・景観法に基づく景観地区等を代表する道路:56%→70% ④オリンピック・パラリンピック関連 [電線共同溝整備率] ・センター・コア・エリア内の幹線道路:92%→完了 ※以上の目標を達成するためには、約1,400kmの無電柱化が必要。
1.多様な整備手法の活用、コスト縮減の促進 (1)多様な整備手法の活用:軒下・裏配線、既存ストック、PFI 等 (2)低コスト手法の普及拡大:浅層埋設、小型ボックス、直接埋設等 (3)機器のコンパクト化・低コスト化等技術開発の促進:地上機器・特殊部、昼間工事拡大、新技術等 (4)技術情報の共有:マニュアル、ノウハウの周知等 2.財政的措置 (1)税制措置:固定資産税の減免 (2)占用料の減額:占用料の減額措置、地方公共団体への普及 (3)予算措置:緊急輸送道路等への交付金の重点配分、単独地中化への支援、電線敷設工事資金貸付金制度の活用 3.占用制度の的確な運用 (1)占用制限制度の適用:安全・円滑な交通の確保の観点からの新設電柱の占用制限の検討・措置 :既設電柱の占用制限の検討・措置 (2)無電柱化法第12条による新設電柱の抑制等:運用方針の策定、道路法令の改正の検討 (3)外部不経済を反映した占用料の見直し:外部不経済を反映した占用料の見直しの検討 4.関係者間の連携の強化 (1)推進体制(2)工事・設備の連携(3)民地の活用(4)他事業との連携
1.広報・啓発活動2.地方公共団体への技術的支援
2017年6月7日、47都道府県の中から先陣を切って、東京都議会で無電柱化条例が成立しました。9月1日に施行されます。
昨年9月に茨城県つくば市で無電柱化条例が制定され、今回の東京都での条例成立、今後も芦屋市が条例化を目指すなど、地方自治体でも無電柱化推進の動きが出てきています。
東京都の無電柱化条例は「都市防災機能の強化、安全で快適な歩行空間の確保及び良好な都市景観の創出に向けて、無電柱化の推進に関する施策を総合的、計画的かつ迅速に推進するため」の条例です。以下、条例の概要です。
1、基本理念等
・都民の理解と関心を深めつつ、都、区市町村及び関係事業者の連携並びに都民の協力の下に、無電柱化を推進
・地域住民の意向を踏まえつつ、良好な街並みの形成に資するよう実施
2、責務規定等
都:無電柱化の推進に関する施策を策定し、実施
関係事業者:道路上の電柱又は電線の設置抑制及び撤去並びに技術開発
都民:都が実施する施策に協力(努力義務)
3、東京都無電柱化計画
基本的な方針、目標等を定めた東京都無電柱化計画を策定し、公表
4、無電柱化の推進に関する施策
広報活動及び啓発活動の充実
道路法(昭和27年法律第180号)第37条第1項の規定による道路占用の禁止又は制限等
無電柱化の推進のための調査研究、技術開発等の推進及び成果の普及
また、東京都には「無電柱化チャレンジ支援事業」という無電柱化に向けた財政支援の拡充策があります。これは、今後にコスト縮減に向け、電線などの埋設の深さを浅くする手法を導入するなど『無電柱化にチャレンジする区市町村』に対する財政支援の拡充を行う費用の補助制度です。>>より詳しくみる
無電柱化推進法案の成立を記念としたシンポジウムが1月25日に東京、2月24日に大阪で開催されました。テーマは「無電柱化推進法で何が変わり、何をなすべきか」です。
衆議院議員であり自民党無電柱化小委員会事務局長の宮内秀樹議員は開会の挨拶と無電柱化推進法案の成立の経緯を説明。氏は当法について「強制力のあるものではない」ものとして、それぞれの関係者に役割分担を促しました。
国土交通省道路局環境安全課長の森山誠二氏は無電柱化の分野で産業界に期待したいこととして、「直接埋設に耐えられるようなケーブルの開発やBOXの開発など技術開発、調査、研究が盛り上がりを見せている。新しい技術を我々がどんどん使うことで良い循環になる」というコメント。
【各パネリストの発言内容要旨】
山中芦屋市長:教育や福祉より先んじて無電柱に取組むことは出来ない。他のインフラ整備に合わせて共に電線を埋設することは可能。無電柱化によって地価の上昇や安全な街になることが重要。理解を得ることが大事。
井上事務局長:低コスト化のために業界の自由化を進めるべき。海外や他業種の参入を促進。行政による補助制度、税制優遇などの支援制度の拡充が今後のキーとなる。
佐藤氏(東電 PG):コストダウンに向けて技術革新を進めていきたい。今のコストから半減、設備のコンパクト化に邁進したい。
松原隆一郎氏:一般住民の意識も無電柱化支持になっていくだろう。
①自治体による条例制定競争 ②事業者のインセンティブ ③技術革新競争 ④行政・事業者・住民の連携
が起こっていくだろうと予測。
髙田 NPO理事長:NPOの役割としては、無電柱化法案の周知がメイン。今後も積極的に活動していく。
無電柱化推進法案(無電柱化の推進に関する法律案)が12月2日、衆議院国土交通員会において全会一致で可決。12月9日には参議院本会議にて全会一致で可決されました。 足掛け3年を擁し、『無電柱化推進法』が成立しました。
11月9日、超党派「無電柱化法案」早期成立促進議員連盟が設立されました。これまでも、与党の無電柱化議員連盟と、民進党の無電柱化議連はありましたら、それらをあわせて、なおかつ、日本維新の会も合流しての議員連盟は画期的です。 会合には、サプライズで小池百合子都知事がお見えになりました。ご挨拶だけでなく、東京都の無電柱化計画の資料も配布していただきました。 それによりますと、新たな取り組みとして、『1、都独自の新技術の開発。2、区市町村への技術支援の拡充。3、無電柱化事業のPRのさらなる充実。』と非常に的を射た、重要な事業展開を考えておられるようでした。この3つは、まさに、今の無電柱化の課題の最優先事項でもあります。
9月30日、茨城県つくば市にて日本初となる「無電柱化の実施を義務付ける条例」が施行されました。 市の指定区域内において無電柱化の実施、街灯設置が規定されます。条例は2つの区域に分けて無電柱化に関する規定を定めています。 1.無電柱化整備済み区域の制限 2.それ以外の地域における無電柱化の促進 詳細はつくば市のホームページにて確認できますが、この条例の違反者または違反の恐れのある開発事業者などの対象者には同市が勧告措置を行い、それにも従わない場合は市のHPや広報誌で氏名・住所が公表されるという罰則規定もあります。 このような条例が日本の無電柱化への流れが加速させるきっかけとなり、その他の地方自治体からも無電柱化の流れが生まれることにもなります。
小池百合子氏が東京都知事選にて当選し、初の女性都知事になりました。 小池氏は無電柱化の推進を支持しており、衆議院議員の頃にも無電柱化フォーラムやシンポジウムにて基調講師・パネリストとして参加していただけていました。 これにより東京、ひいては日本の無電柱化の普及への大きな前進となった出来事です。
東京都練馬区で無電柱化を推進する方針がなされました。練馬区は地中化推進の専門部署を立ち上げているそうです。 また茨城県つくば市では全国初となる無電柱化条例を制定することになりました。これは市が指定した中心市街地等の市街区内に新たな電柱の設置を制限、認めないものであり無電柱化を義務付けていく条例です。9月には市議会に条例案が提出されます。 国より先んじた無電柱化への取組みが地方の市からも行われるようになり、街並みの景観保護や安全・防災への意識が高まっていることになります。
今週、無電柱化を推進する市区町村長の会が安倍総理と会談し、 無電柱化推進法案の早期成立を要請されていました。 やはり市区町村長の方々は強力な無電柱化の援軍ですね。 色々な人の繋がりが無電柱化をここまで大きなうねりを起こしました。 我々も負けないようにさらなる啓発活動に励みたいと思います!
電線地中化 245人首長ら法案早期成立を首相に要請(毎日新聞)
国土交通省は無電柱化を推進するための低コスト化手法の技術検討をする実証実験の中間報告を取りまとめました。管路方式は規制緩和が可能、直接埋設方式はリスク軽減のための対策が必要、小型ボックス活用等についての報告がありました。今回のとりまとめを活用し、新しい無電柱化の施工マニュアル等の更新が行われることを期待します。
10月20日に衆議院第2議員会館において『無電柱化を推進する市区町村長の会』が設立されました。 この会は防災・減災、景観形成、観光振興の観点から政府に無電柱化のさらなる推進を地方自治体から働きかけていこうという趣旨で設立されました。発起人は49名の首長で、発足したばかりにも関わらず、現在212名の全国の首長が加盟中です。これは全国の市区町村の約12.5%に上ります。それだけ、地方における無電柱化へのニーズが高いということです。初代会長には奈良県葛城市の山下和弥市長が就任されました。
今、皆様が一番知りたい無電柱化のトピックと言えば、国は本気で無電柱化を推進するのか?そして、無電柱化推進法案の提出の行方についてだと思います。 GW後に国会に提出されると言われている無電柱化推進法案が成立・施行されるとどうなるのでしょうか?法案の素案では、道路や市街地を整備する際、電柱の新設を原則禁止する他、無電柱化工事の終了した道路に既に立っている電柱の撤去も求めています。 また、上述しました通り、国と自治体、電力会社などが連携して、よりコストのかからない地層に直接埋設する手法の確立を模索しています。 このような一連の国の動きを見る限り、法案の成立、電柱新設の禁止は 現実味を帯びてきており、成立はほぼ確実と言えると思います。 成立後に慌てて対策を取ることにならないためにも、最新情報の収集・整理を欠かさないよう当社も動いて参りたいと思います。 また、NPO活動を通して、皆様の要望の多い新規住宅開発地に対する無電柱化の補助金の新設などを、国や行政に発信していくことも、我々の重要な責務であると感じておりますので、引き続きのご支援を賜りますよう宜しくお願い致します。
「電柱新設を禁止、地中化促す新法 政府・自民検討 東京五輪にらみ景観や防災改善」 2014年6月19日に上記の見出しで無電柱化に対して明るい内容の記事が報道されました! この法案は、2020年の東京オリンピックを見据えて都市の景観や防災機能を改善するものであり道路や住宅地を新しく整備する際には、電力、通信会社などに電柱の新設を認めない、つまり電線ケーブルを地中に埋めるように求めていく考えを表したものです。すでに建っている電柱や電線ケーブルも低コストの工法を普及させて地下に直接電線ケーブルを埋めるよう促していくようです。 2015年にもこの法案を提出するようですが現在、全国には約3500万本の 電柱があり、その電柱をつたってケーブルが張り巡らされ、街の景観と安全に あまり良くない影響を与えています。これらをすべて無電柱化(電線類地中化) するには、莫大な費用と期間を必要とするため、コスト縮減案が不可欠となります。
現在の無電柱化の主流である道路の地下に管路を設けて収容する「電線共同溝方式」よりも低コストの電線ケーブルを直接地下に埋める方式の普及に乗り 出す予定で、国交省の試算では整備費用が1キロメートルあたり3億5千万円から8千万円と4分の1以下に下がるという試算を出しています。 たしかに直接電線ケーブルを埋設する方式は、安価で期間短縮にもなるので海外では、以前から取り入れている所もあるのですが、我々としては電線ケーブルのメンテナンスや増設、撤去の度に道路を掘り返すことになり安易にコスト縮減の最適な方法とは言えないように思います。 無電柱化の後進国である日本では今後の課題として官民が協力して案を出していき景観に対する意識を上げていくことが大切だと思います。
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