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2017.11.10 | テスト

低コストの「金沢方式」を用いた石川県金沢市の電線地中化への取組みとは?

金沢市の無電柱化の特徴

金沢方式の無電柱化「裏配線」


▲金沢駅 鼓門

無電柱化(電線地中化)の配線方法には、金沢方式とよばれるものがあります。裏通りから配線する「裏配線」など低コストの無電柱化方式です。金沢市は都市整備局道路管理課に無電柱化担当職員を兼任で配置します。新組織には専任の職員を三人程度配置する予定であり国、県や電力、電話会社との調整などに当てるようです。


▲ひがし茶屋街

裏配線は無電柱化したい道路にある電線類を裏道に配線して、結果的にその道路から電柱を無くす。無電柱化しようとする道路にある電線を、裏道に配線するため、裏道には本来必要の無い電線が配線されこれにより裏道に電線が張り巡らされる。道路が狭く電線共同溝を設置するスペースが確保できない等の理由により地中化できない場合に、限定的に用いられる。主に、歴史的観光地などで用いられています。

姉妹都市は、ベルギー・ゲント(ヘント)市

金沢市の姉妹都市であるベルギー・ゲント(ヘント)市では電線類がほとんど地下に埋没されています。ゲント市の存在が金沢市の無電柱化への熱意にやる気を注いだのでしょうか。何もかもが欧米流というようには行きませんが、先進事例学び活かすというのはやはり重要であるようです。

金沢市の無電柱化

*北国新聞
「石川県内では、昭和61年度から本格的な地中化事業が行われ、平成10年度末までに県全体で約36kmの地中化が完了しています。
電線類の地中化については、電線管理者・自治体・道路管理者が連携して施行することが不可欠で、5ヶ年ごとに計画を策定し関係機関との合意ができている。」

電線の無い街並みを実現すると一口に言っても様々な方法があり、実際に試されている。

金沢市瑞樹地区の事例

様々な無電柱化(電線地中化)の方式含めて、試されている金沢市ですが、北陸全体としては、無電柱化にどのように取り組まれているんでしょうか。
続いて、北陸エリアの無電柱化への取組みも少しご紹介させていただきます。

国土交通省北陸地方整備局の無電柱化(電線地中化)への取り組み

1.北陸ブロックにおける整備目標 ・市街地の幹線道路の無電柱化率 : 6%(平成15 年度末)→9%(平成20 年度) ・まちの顔となる道路の無電柱化率 :55%(平成15 年度末)→67%(平成20 年度末)

2.身近な道路の無電柱化に向けて、面的整備に着手 生活道路の通過交通をなくし、安全で快適な生活空間をつくる「くらしのみちゾーン」をはじめ、重要伝統的建造物群保存地区や歴史的風土保存区域、さらに土地区画整理や市街地再開発地区などで、主要な非幹線道路も含め面的整備を実施。

3.関連事業との同時施工によるコスト圧縮

無電柱化のコストを抑え、効率よく進めるために、都市のバイパス事業、拡幅事業、街路事業、土地区画整事 業市街地再開発事業、バリアフリー化事業と原則同時施工にします。

4.浅層埋設方式の採用によるコスト圧縮

浅層埋設式の積極的な導入により、コストを抑え、効率よく整備推進を図ります。この方式は、従来の無電柱化(電線地中化)と比較し、1km 当たり6.8 億円かかっていたコストが5.6 億円と、約2 割のコスト縮減が可能になります。さらに、これまで施工が困難だった幅員2.5m 以下の道路でも埋設できます。

5.軒下配線・裏配線の採用によるコスト圧縮

狭い道路などでの無電柱化を実現するため、各家々の軒下に直接電線を這わす軒下配線や、表通りから見えないように配線する裏配線を導入します。

6.柱状型機器の採用による歩行空間の確保

歩道のない道路や狭い道路の無電柱化を進める場合、トランスを道路上に置くと歩行空間が確保できない問題が生じます。しかし、照明と一体化された柱状型トランスなら、道路上を占有しないで快適な歩行空間づくりが可能。この技術開発に着手します。

北陸エリアでも、様々な技術開発含めて、積極的に無電柱化(電線地中化)が進められています。

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