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- ジオリゾーム&社員紹介
2021.12.13 | スタッフ
こんにちは!最近いいお茶葉を水筒に入れて持ち歩いている柳川です。もちろんお湯も入れています。
11月24日から26日の3日間で東京ビッグサイト青海会館にて第八回無電柱化推進展が開催されました。2021年度は夏に大阪、秋に東京と年二回の開催となりました。推進展の開催報告についてはこちらをご覧ください。
推進展1日目に当社代表井上によるセミナー会場での講演、また推進展期間中、当社のブースではブース内ミニセミナーを連日開催しておりました。本日のブログはそのセミナーの内容について紹介させていただきます。
無電柱化推進展の初日、当社代表の井上が、「無電柱化の光と影~推進を阻むものの正体とは!?~」と題して講演しました。 近年、激甚化する災害で防災面での無電柱化は喫緊の課題となっています。電柱・電線は外に晒されている以上、強風や豪雨、地震が起こると倒れ、断線し、緊急輸送を阻み、停電を引き起こします。この必要不可欠な無電柱化の推進を阻む要因として「コストがかかる」という課題がありますが、それ以外にも不都合な真実があります。以下、その例をあげると、
1-某市は、新規住宅開発地での無電柱化について、管路や構造物を都市計画法32条で道路付属物としての移管を拒否している 2-某無電柱化補助事業では、電線共同溝方式は対象外で単独地中化のみ 3-某通信系電線管理者は、無電柱化の事前協議に応じていない(路線指定した路線しか応じない) 4-某区は、そもそも要請者負担での路線指定は難しいという回答(こちらが説明して、軟化した) 5-通信系の管路を低コストで提案したら、色々要求を受け、過剰な設備となり、結局コスト高の設計で収まってしまった
このようなことが起こる背景としては、自治体の無電柱化に対する知識・経験不足や、電線管理者の無電柱化の意識が現場サイドまで行き渡っていないことに起因しているとみられます。ご来場の関係者には耳の痛い話ですが、実際のこととして敢えて話をし、今後の改善を促したい狙いがあることをご理解していただきました。以上のことから、井上は、無電柱化を進めるためのやるべき5つのこととして、 ➀民間活用、②コスト削減の検証、③できる方法を考える、④規制緩和、⑤専門家への相談 を提唱し、事例紹介をしました。
推進展の3日目は、当社社員の望月が、「ジオリゾーム社員が語る無電柱化事業の現状」として講演を行いました。当社の他部門や系列会社である都市総合計画設計との関連について説明し、その後、「民間宅地開発の無電柱化施工における問題点」と題して、実例を交えて紹介しました。実際、現場に携わる立場として、設計図面と照らし合わせながら以下の4つの事例を説明しました。
1-設計のやり直しが頻繁に起こりうる 2-駐車スペースに関しての配置の標準がなく、引き込むスペースがほとんどなく、施工困難な無茶の多い設計になる。 3-行政の基準が無いことで私道では自由に進められる反面、移管等の行政理解が得にくい。 4-開発完了後の建築側への引き継ぎで作業の認識等に差異が生じ、揉める。
更に、低コスト手法への認識の違いや各行政機関の相違(電線等の埋設物に関する設置基準の見直しを認識していない)や現場作業における工程の認識の違いなども説明しました。これらの課題解決のためには関係各位がそれぞれの課題をクリアすること、これらの事例を落とし込んで、地元住民と無電柱化勉強会を行い、事前の理解を得ておくことが必要であることを講義しました。
推進展の3日間、総勢10名の無電柱化に関わる識者による20分程度のセミナーを多数開催しました。
-無電柱化は本当に災害対策になるの?よくある疑問に答えます -新型コロナの影が差す中で考える無電柱化整備 -浅層埋設に今後利用が期待される北海道でのトレンチャー実証実験について -最近、無電柱化施工工事が完成した京都先斗町からのライブ配信 -無電柱化推進計画を受けての今後の目標を解説 -台風の多い沖縄での基幹病院の停電解消に無電柱化が不可欠である、障害者施設付近の車いす移動が可能な道路空間の確保の必要性 -無電柱化は計画するだけではなく、実行したことの経過や結果を報告することが大事でその経緯や結果を報告している京都市、広島市、和歌山県・和歌山市の事例の紹介 -オーストラリアでの住宅地無電柱化報告。住民の費用負担、電力会社の積極的な姿勢で約30年のスピードで無電柱化が進んだ事例
以上のような様々な無電柱化に関するテーマでお話ししていただきました。講師のみなさま、ありがとうございます!また、ブースにご来場いただいた方々へも御礼申し上げます。
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