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2018.04.19 | スタッフ

สวัสดี ค่ะ.サワディーカー!タイの首都バンコクの電線類地中化事情はどうなっているの?その1.5!

こんにちは!井上Sです!!新緑がブゥワッと盛り上がってきました。この時期の山はいろいろな緑色があり、見ていて飽きない景色ですね!

4月3日の社長ブログでバンコクの無電柱化事情その1をお伝えしましたが、若干ダブるところがありますので、今回は「バンコクの無電柱化事情その1.5」ということでお願いします!!

早朝にスワンナプーム国際空港に到着、Airport Rail Linkでバンコク市内に入りました。車窓から見える市内は南国らしいヤシ類や濃い緑に茂った木々、黄色くたわわに咲いているゴールデンシャワー、色とりどりに咲き乱れているブーゲンビリア、清楚な白いジャスミンなど、街路を彩っている様子や、敷地の角にある祠に供え物がしてある様子が目に飛び込んできました、祠は数多くあり、日本のお地蔵さんのようで、現地の人が手を合わせていたり、花などをお供えされていました。

↑敷地の中に神様が祀られている。(電柱の根本の通信線は気にしないでください。)

朝から屋台営業エリアでは朝食を食べさせるお店が歩道に店を出しています。店主が手を合わせてお坊さんにお経をあげてもらっている光景はタイは仏教国だということを再認識させてくれました。

タイの首都バンコクの大通りは日本と同じように無電柱化されているところが多く大都会です。高いビルの壁面に巨大な映像が流れされていたり、近代的です。

 

↑バンコクの中心は無電柱化されている。街路樹も茂っていて好印象。但しジュータイがジョータイ化(渋滞が常態化)しています。

やはり気になって見てしまうのは電線事情ですが、大通りから1本はいると日本と同じく通信線が多く、余分な通信線がきれいにくるくるとまとめられていて「五輪マーク」のようになっているところが多い、という印象です。

今回の訪問の目的はタイの無電柱化はどのように進められているか、日本で活用できる低コストのアイディアを調べるためでした。

■タイの配電事情~MEAの無電柱化

タイの電力は発電をEGAT(Electricity Generating Authority of Thailand=タイ発電公社)が行い、首都圏の配電をMEA(Metropolitan Electricity Authority=首都圏電力公社)が、首都圏以外の地方の配電をPEA(Provincial Electricity Authority=地方電気公社)が行っています。

今回、配電会社のMEAを訪問し、話を伺いました。

↑MEAでの様子。以下の他の写真は現地の工事の様子などを撮影してきたものです。

MEAではバンコクおよび近隣県のサムットプラカーン県とノンタブリ県で配電してる。

■無電柱化の目的

今以上に電線の増設が難しい、停電や漏電の低減、交通安全などがあげられる。現在、特別高圧の地中化を進めており、40年で127㎞を計画している。今はMRT(マス・ラピッド・トランジット、大量高速輸送)が通っているスクンビット通を中心に工事が進んでいる。

■コスト

1キロ当たりの特別高圧の無電柱化コストは3億バーツ/㎞(1バーツ=3.4円。約10.2憶円)。高圧線(24KV)の地中化は車道の下に幅3m×長さ7m×深さ4mのコンクリートの桝を設置工事は夜間22:00~翌5:00まで行われ、覆工板を設置して、朝までに交通規制を解除する。

↑日本と同じく地中化工事は夜間に行われる。

↑特別高圧用のコンクリートの桝設置工事

■災害対策

タイでは地震はないし、台風もこない。ただ、雨による浸水はある。2011年の大洪水の時には地中化をしていなかった。もともとスコール後に水があふれることがあるのでトランスはGLから60㎝上がっている。

↑洪水に対応できるよう歩道から高さがある設備。

■日本の無電柱化計画に逆質問

タイで無電柱化が進んでいるという事前情報を聞いていましたが、現在は高圧線中心に地中化が進んでおり、低圧線については今後、という感じでした。タイの配電会社の方に「日本では今年、国が今年から3年間で1400㎞の無電柱化を進めるという計画を出した」という話をすると、「信じられない」「どういう方法でやるのか」と逆に質問されました。

バンコクの無電柱化は現在は日本と同じように高コストのようです。

■無電柱化エリアを見学

バンコクの観光名所、王宮のあるエリアは古い町並みを生かした再開発が行われているようです。欧米の観光客が多く(もちろんアジア系の方も多い)観光が一大産業になっている様子がよくわかります。

↑古い建物をそのまま活用している。よく見ると軒下配線されています。このような簡単な軒下配線だと、「日本は建物の建て替わりがあるから無電柱化できない」という「できない理由」は言えなくなりそうです。

↑こちらは競馬場近くの無電柱化エリア。ちょこっと蓋を開けてもらいました。中には昨年オーストラリアの無電柱化事情のブログでも紹介しましたシカム社のコネクタでキレイに施工されたケーブルが入っていました!

↑街の中で歩道の工事をしているところを見ましたが、安全管理はカジュアルな感じでした。海外では事故は自己責任ですかね?

 

↑海外の工事を見ると、日本の施工や安全管理の品質の高さがよくわかります。写真は「THAI OBAYASHI」のビル建設現場にあった掲示物。安全は第一として、施工については日本ももう少しおおらかさが必要なのかもしれません。

 

次回はバンコクの地中化の施工について書きたいと思います!

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