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2018.01.25 | スタッフ

日本の無電柱化が進まない理由は地上機器(トランス)が原因??

こんにちは!井上Sです!!

大寒とはよく言ったものでヒエヒエ(冷え冷え)ですね!「首を温めるとよい」と聞きますので、事務所の中でもマフラー+リストウォーマー+冷えない靴下は必需品で、今週はそれにプラスして腰カイロ、と完全防寒しております。おしゃれとはほど遠い格好です(笑)。

おしゃれと言えば京都の四条通のLV前。お店の真ん前の地上機器、LVのシールでも貼ってまえ!と思ってしまうのは大阪人のセンスでしょうか…。

↑京都四条通のLV前の地上機器。色味はLVと同じです(笑)

地域で無電柱化をしようとしたときに問題になることのひとつが、この地上機器の置き場所についてだそうです。電力会社ごとに違うこの地上機器、九州電力が一番小さいサイズで高さ900mm×奥行500m×幅1100m、一番大きいものは東北電力で1,450mm×450mm×1300mmあります。これがもし家の前に置かれたら…。

電柱に乗っている柱上変圧器の役割

電柱の上にのっているバケツのような柱上変圧器は変電所から送られてくる6,600ボルトの電気を100ボルトや200ボルトの電圧に変える装置です。

柱上変圧器は、低圧ブッシング、容量表示、高圧ブッシング、電圧切換タップ、鉄心、放熱板、コイル(絶縁紙がまかれています)などで構成されています。

住宅街の電柱の場合、2,3本に1本だけ柱上変圧器が乗っていたりします。しかし電気をよく使う商店街などでは電柱の上の変圧器が2つも3つも乗っていることがあります。

↑京都市先斗町は飲食店が密集していて電力需要が大きい。柱上変圧器も大きいものが3つ乗っていて、重さは合計1.5t!!(クラウン1台分!?)になるという@@;

地上変圧器の中身は?

中部電力のHPの地中配電の説明のページに次のような内容が書かれています。

「都市などの高い建物が建ち並んでいるところには、電柱を使わず、地中に穴を掘って、その中に地中ケーブルという電線を通して電気を送る「地中配電」をおこなっている場所もあります。電柱がないため、火事のときに消防活動がしやすくなったり、台風のときに電柱が倒れたり電線がきれることがなくなるので、災害時の被害が少なくなります。また、電線が空中を飛び交うことがなくなるので町の景観が良くなります。

変圧器塔は、高圧カットアウトスイッチ(ヒューズ)、変圧器高圧ブッシング、変圧器低圧ブッシング、高圧ケーブル、低圧ケーブル、低圧ヒューズ、分岐端子、接続線などで構成されています。

地上変圧器は「柱上変圧器と同じように、配電用変電所から送られてくる6,600ボルトの電気を100ボルト・200ボルトの電気に変える装置です。電柱の上に取り付けられている柱上変圧器やヒューズなどのさまざまな装置を一体化してコンパクトに1つの箱にまとめ、地上に設置しています。地中配電にはこの他に、高圧の引込開閉器や配電線の区分開閉器、連絡開閉器を1つの箱にまとめた「引込用開閉器」や「多回路開閉器」が地上に設置されています。」(図・文ともに中部電力HPより引用

日本の無電柱化が進まないのは地上機器が原因??

最初に書いたように、無電柱化すると地上機器(変圧器や開閉器など)が必要となり、この機器の置き場所について住民の合意を得るのに時間がかかることが多いのです。また、なかなか小型化しない、仕様が公開されていないため、地上機器メーカーが独占する商品となるので、市場原理が働きません!要請者負担で無電柱化する場合、地上機器の費用も要請者が負担する、ということになってしまいます。

どこかに小型で低価格で信頼性の高い地上機器を作ってくださる独立系の会社がないでしょうか…。

無電柱化のことなら、何なりとジオリゾームへお問い合わせください!

四条河原町(京都市)と地上設置トランス

お元氣様です!

シルバーウィークに京都に行ってきました!

世界文化遺産の上賀茂神社にお参りしてから、四条河原町へ。上賀茂神社の南側道路は無電柱化されていましたが、西側道路はまだ(無電柱化するかどうかも不明)のようですね。観光客は、南西側の御薗橋の方から、バス等で来るのではないかと思います。その際に、南東の角にある電柱がいやでも目につきます。ここは、ぜひとも、無電柱化してほしいですね!もちろん東側の道路も無電柱化されると、より、周辺のイメージアップが図られ、地域の活性化にもつながるのではないでしょうか。

四条河原町は、観光客や地元の人でごった返すので有名でしたが、四条通がようやく、拡幅されました。たいへん通りやすくなり、観光客の評判も上々ではないでしょうか。まだ、拡幅したばかりで、インターロッキングではなく、黒舗装でしたが、美装化されれば、今日とのイメージアップに一役買うと思いますし、何より、商店街の売り上げ増加にもつながるのではないでしょうか?それまでの四条通は、ゆっくり、散策するという感じではなく、どちらかと言うと、人にぶつからないか氣を付けながら、人ごみをかき分けて歩く、といった感が強かったので、それが払しょくされただけでも、ゆっくり散策して、氣に行ったお店があれば入ってみようという氣になるのではないでしょうか。

ただ、残念なことに、写真のように、無電柱化しているところは、地上機器の移設が難しく、ど真ん中に鎮座することになっています。しかし、そこは、前向きにとらえて、花を飾るなどして、有効に活用してもらいたいですね!そうしたアイディアを市民や観光客から募るのも面白いかもしれませんね!

2020年の東京五輪に向けて、京都にも外国からたくさんの人が訪問されると思います。日本人の知恵の見せどころですね!

六本木の地下トランス室に入りました!

お元氣様です!昨日は、以前無電柱化のお手伝いをした六本木のプロジェクトの工事が完了し、新築のビルも完成したとのことで、事業主さんのご厚意で見学させていただきました!ありがとうございます!

ここは、『電柱のない街並みの経済効果』にも紹介させていてる外資系企業ですが、地域貢献の一環として、区道の無電柱化を要請者負担方式で実施しました。その際、地上トランスの設置場所の問題から地下に収納しています。今回は、その地下室を見学させていただきました!

東京電力の立会いのもと、ヘルメットと命綱をつけて、約6mの階段を降下。なかなかスリリングな体験でした。

地下室の中は、10坪程度のところに、地上設置型トランスが3基と開閉器が4基、そして、予備の設置スペースが1基と所狭しと並んでいました。奥の壁にはトランスから出ているケーブルが各建物へ引き込まれるように取りついていました。さらに、万一の水が入った場合にも対応できるように、底面から1.5m下に水をためるスペースがあり、そこに排水ポンプも設置されていました!

これだけの設備をつくるのは、一般的には、費用やスペースの面で難しいと思われますが、地上トランスが隠れることは大きなメリットになると思います。

東電の担当者の話では、地上設置型トランスの小型バージョンが近々発表されるそうです!楽しみですね!

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