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- 低コスト手法
2017.11.24 | スタッフ
こんにちは!井上Sです!!
12月下旬の寒さが続いています。近畿地方でも標高の高い山で初冠雪したようです。
さて、最近「無電柱化」ということばがメディアでもとりあげられるようになりました。無電柱化の日の11月10日のTV番組で、コメンテーターが「無電柱化の工事ってお金がかかりすぎるんでしょ?そんなお金があるのなら別の用途に使った方がいい」と言うのを聞きました。コメンテーターの方には低コストのやり方が広がりつつある、という情報をご存じないようですね!
■電線共同溝の土木工事は3.5億円/㎞ 直接埋設は0.8億/㎞
これまでの「電線共同溝」でやると確かに高いですが、現在、どうやって低コストで無電柱化をすすめるかが検討されています。
国交省によると電線共同溝の土木工事には3.5億円/㎞(このほか、電気・通信設備(地上機器やケーブル)工事に係る費用(約1.8億円/km)がある。)かかるといわれています。この方式を採用しているのは日本と韓国です。
では、無電柱化率100%のロンドンやパリはそんなにお金をかけているのでしょうか??
これも国交省のデータですが直接埋設だと0.8億/㎞に抑えられる、ということです。
■ロンドンで電線管理者が行っている直接埋設のメリット・デメリット
↑上の写真はオーストラリアの住宅地で行われていた無電柱化工事、直接埋設です。
経産省が2015年2月に出している「海外における無電柱化実態報告書」によると、英国(UKPN=U.K.Power Network管内)では、高圧の約60%が管路方式、約40%が直接埋設、低圧の約45%が管路方式、約55%が直接埋設です。なお、一度の工事で30mまでの場合はトレンチにケーブルを直接埋設する方式も採用しています。
また、原則として工事費用は全額UKPN負担であるものの、送配電料金収入規制における収入査定の対象に景観や信頼度の項目があるため、無電柱化の促進に間接的に寄与しています。 また、景観地域(国立公園や特別自然美観地域(AONB))における既設架空線の地中化費用は、送配電料金収入規制の制度下でさらに一定額を需要家から回収することを認めており、配電会社は地中化を推進しやすくなっているそうです。
■京都市 東一条通における「直接埋設方式による無電柱化」実証実験
京都市では11月から直接埋設の実証実験が行われています。
京都市の資料によると「歴史都市の景観を守り,安心安全な道路空間を創造するため,通りから電柱・電線類を無くす「無電柱化」の取組を進めています。 しかし現在,無電柱化の整備で全国的に採用されている電線共同溝方式(管路方式)は,歩道がない狭い道路,又は歩道があっても幅員が狭い道路では整備が難しい場合が多く,整備費用が高いこともあり,今後,よりよい整備手法の検討が必要となっています。無電柱化の整備を更に進めるため,この度,無電柱化の新たな低コスト手法の一つであり,まだ日本では実用化がなされていない直接埋設方式の将来的な実用化に向け,左京区の東一条通において実証実験を行います。」ということです。
直接埋設の一番のメリットは低コスト、短工期でできることでしょう。交通量の多い都市部の大通りでは直接埋設は難しいでしょうが、交通量も電力消費も少ないような場所では直接埋設が広がればいいと思います。
交通量も電力消費も少ないところは、景観がよいところが多いですよね。美しい景観はつい写真を撮って見せびらかしたくなりますね!
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